トーク「イチから考える 記録/メディア」
「なにか」を記録として残すとき、 それはどんな「かたち」であるべきか?
2019年7月6日(土)18:00~
話す人:松本篤、福原悠介、村田怜央、伊藤裕
聞き手:佐藤知久
会場:千鳥文化(大阪市住之江区北加賀屋5-2-28)
参加無料 申込不要
文章や写真、映像など、さまざまなメディアを通じて対象に向き合うことは、「なにか」についてイチから考えることでもあります。 今回は、ふたつの記録集の実践を通して、あらかじめあるフォーマットに対象を当てはめるのではなく、対象自体から「かたち」を立ち上げていくような試み、「記録/メディア」をイチから作っていくことの意味について、考えます。
プロフィール
佐藤知久
1967年東京都生まれ。芸術と社会運動の接点からひろがる地平について、記録とアーカイブを切り口に、文化人類学的な視点と方法を用いて研究している。近著に『コミュニティ・アーカイブをつくろう』(晶文社 共著 2018)などがある。現在、京都市立芸術大学芸術資源研究センターにて教授を務める。
松本篤
1981年兵庫県生まれ。「文房具としての映像」という考え方を実践・提案するremo[NPO法人記録と表現とメディアのための組織]の取り組みに2003年より参加。2005年より、8ミリフィルムや家族写真など“市井の人びとの記録”に着目したアーカイブプロジェクト、AHA!を始動。『はな子のいる風景』企画・編者
福原悠介
1983年宮城県生まれ。映像作家。アートプロジェクトや民話語りなど、地域の文化を映像で記録しているほか、ビデオカメラをもちいて、対話/インタビューをテーマとしたワークショップをおこなっている。『セントラル劇場でみた一本の映画』企画・編者。
村田怜央
1984年宮城県生まれ。10代の終わりから映写技師として映画館に勤務。35ミリとデジタル上映の両方を経験した幸運な世代。現在はせんだいメディアテークに勤務し、フリーの技師として映写も請け負う。『セントラル劇場でみた一本の映画』企画・編者。
伊藤裕
1979年岩手県生まれ。2008年から4年間、写真家と共に宮城県沿岸部の集落で年間行事や住人を記録した『北釜写真アルバム』を作成。2011年「3がつ11にちをわすれないためにセンター」立ち上げに参加。『セントラル劇場でみた一本の映画』デザイナー。
『はな子のいる風景』(2017年発行)
2016年、井の頭自然文化園でその生涯を閉じたゾウのはな子。来日した1949年からの67年間、はな子の前で撮影された記念写真や飼育日記、新聞等の資料で構成された記録集。
『セントラル劇場でみた一本の映画』(2019年発行)
2018年に閉館した仙台の映画館「セントラル」。常連客と元スタッフが何らかの記録をと企画。かつてセントラルに通った33名に、印象深い作品とエッセイを寄せてもらい、巻末に39年間の上映作品リストを掲載。